キング・オブ・コメディ あらすじ&レビュー
皆さんこんばんは。今回は私の大好きな監督と俳優の映画、「キング・オブ・コメディ」についてレビューしていきたいと思います。
1.簡単にどんな映画??
スターを夢見るコメディアンが、有名スターを誘拐して大人気番組に出ようと試みる、というお話。
2.スコセッシらしく人間的な部分を描く
キングオブコメディと検索したら、真っ先に芸人が出てきました。ですよね(笑)多分さらば青春の光も。
キングオブコメディといるタイルからもっとハッピーな感じのコメディーかと思いましたが、シリアスに人間の欲望だとか愛情だとかを描いていました。もちろんしっかりコメディーとして笑える部分もあってスコセッシらしいなと思いました。ジャンルでいうならタクシードライバー系です。
デニーロ演じるパプキンは、テレビに出る有名コメディアン ラングフォードに自分を売り込むがもちろん相手にしてくれません。そこでラングフォードの熱狂的な女ファンと手を組んでラングフォードを誘拐しテレビ出演させるように脅し、成功するのですが
そこで行うスピーチがとても考えさせられました。
パプキン自身はコメディーのような語り口調で話していますが、たぶんあれは実話なんでしょうね。親に見捨てられてたとか、小学校の頃に殴られてたとか。ですが、それで客は笑ってくれている。ここでパプキンはヤバいやつだったけど、報われてちょっとうれしかったです。ラングフォードを誘拐したから彼はここにいないんだというほんとのことも客はジョークだと思い笑います。嬉しいけど悲しいような感情に私自身襲われました。また、序盤のシーンに戻りますが、「若いうちにに言いたいことは数十年後になると言えるようになるが、それじゃぁ遅いんだ」というセリフが心にグッと来たを覚えています。その言葉がスピーチの最後にパプキン自身が言った「どん底で終わるよりも、一晩だけでもキングになりたい」というセリフに繋がったのだと思います
そしてパプキンはラングフォード誘拐の罪で捕まりますが、スピーチが話題を呼び、出所後、自伝が爆発的に売れ、テレビ界のスターに成りあがります。
ですが、この映画の肝は、これが本当なのかってことですよね。パプキンが妄想するシーンが映画には盛り込まれており、これが本当なのか妄想なのかは明確には述べられていません。個人的には、すべてが妄想じゃなく本当であってほしいと願います。
一見するとパプキンはヤバいやつに思えますが、人間だれしも名声を浴びたいと思ったり、人を異常なほどに愛したりするもんです。それをみんな表に出さないまま、そして結果を出さないまま死んでいくんです。方法はあれだけど、そこまでしたパプキンの姿には何かあこがれのような感情まで抱いていました。オードリーの若林がテレビに出れない頃、このままテレビに出れないくらいなら車に惹かれて死んでやる!と思っていたという話を思い出しました。
そこまでしてやるのがいいことなのか、悪いことなのかはわかりませんが、私はパプキンを応援したくなりました。
いかがでしたでしょうか。久しぶりにいい映画に出会えたので、レビューが長くなってしまいました。皆さんもぜひ見てみてください!!
それではまた次の映画でお会いしましょう!!